一晩明けて翌晩。
今回試したのはこの3点
①iwakiのジャンピングティーポット
②南景製陶園の後手ポット(ソギ・白貫入)
③Cauldon Ceramics社のブラウンベティ
茶葉はSASHIMA CRAFt TEA T2Premiumです。
テスト方法は昨日と同じで
①茶葉をガラスのティーポット(iwakiのジャンピングティーポット)で淹れる
②抽出が終わった紅茶をもう一つのガラスのティーポットに移す
③予め予熱しておいたそれぞれのティーポットに注ぎ分け、5分おいてからティスティング
結果は、、、
妻「ブラウンベティもいいけど、ガラスのほうが好みかな」
私「う~ん、南景さんのも捨てがたいよね」
「もうちょっと時間置いてみようか」
ーーー もうあと5分後 ----
私「あれ?えっ?」
「紅茶が冷めるとさ、ブラウンベティのすごく渋みが出てくるよね」
妻「ほんとだ。これはちょっと厳しいね」
今回使った茶葉はT2Premiumという夏摘みで発酵をしっかりとさせた茶葉だったので、
試しに同じテストをM1(やぶきた実生 春摘み)という、発酵の極端に浅い茶葉で行うことに。
すると、、、
私「なるほどね。発酵の浅い春摘みはブラウンベティのほうがいいな。ガラスのティーポットだとトゲがあるというか、ちょっとエッジが効きすぎてるんだけど、ブラウンベティでいれると柔らかくなるね」
妻「私はガラスポットのすっとした感じも好きだけど、作り手として表現したい感じが柔らかさなら春摘みはブラウンベティを使ってもいいんじゃない?」
私「そうだね。置き場所とコストもかかるけど、ここはベストな選択をしようよ」
ということで 茶cafe&shop chabaco で紅茶を提供する時のティーポットは
春摘み紅茶 = ブラウンベティ
夏摘み紅茶 = ガラスのティーポット
となりました。iwakiのジャンピングティーポットは抽出にはよいのですが、
フォルムが実用的過ぎたのでKINTOのポットを選択したのです。
このテーマは、あきまでも私たちの感じたままに綴っています。
特定のメーカーを推したり、誹謗中傷することが目的ではございません。
また、抽出に使用する水やお飲みになる方の好みにも左右される点をご理解ください。
ただ、これを通じて強く感じたのは茶器を製造するメーカー。販売店、卸業者さまが
全くと言ってよいほど同様のテストを行っていない事。
お茶と茶器を扱うプロとして、機会があればご来店くださった皆様にもこういった情報をシェアさせていただければと思います。
茶cafe&shop chabaco 茶師 花水理夫
前編はこちら
久しぶりの都内徘徊でぐったりと疲れた妻と私。
ひとまず下した結論はというと、、、
私「どう?」
妻「うーん」
私「ノリタケの業務用にしようよ。使いやすそうだし間違いないと思う」
妻「そうね、そうしよう。」
それから数日後、開店準備を進めながらノリタケを扱う問屋さんとコンタクトを取り取引条件の打ち合わせなどを進めていると
📞📞📞
日頃お茶に纏わる様々なご指導をいただいているT女子からの着信が
T女史「もしもーし、花水くんお店の準備進んでる?」
私 「今、お店で使うティーポットの選定してまーす」
T女史「あらそう。ティーポットは素材によって味と香りに結構違いが出るからちゃんと確かめてから決めたほうが良いよ」
私 「抽出用のポットじゃなくて提供用のポットでもですか?」
T女史「そうよ。やってみなさい」
えええぇ!
緑茶用急須で萬古焼と常滑焼の急須による味の違いは認識していましたが、
提供用ポットでも味の変化があるとは思っていなかった私。
私 「T女史からポットテストしたほうが良いって言われたからやってみよ」
妻 「ホントに違うの?」
私 「提供用だからそんなに変わらないと思うけど、まあやってみようよ」
半信半疑ではありましたが以下の内容で提供用のポットのテストを行うことに
⓵標準的な茶葉をガラスのティーポット(iwakiのジャンピングティーポット)
②もうひとつのガラスのティーポットに全量移す
③予め予熱しておいたティーポットに注ぎ分け、5分おいてからティスティング
最初に試したのは
A:Iwakiのジャンピングティーポット
B:白山陶器のS-Line
C:ZERO JAPAN のユニバーサルティーポット
結果は、、、
妻 「、、、、、」
私 「、、、、、」
私 「違うねぇ、、、」
妻 「、、、うん、ちょっとびっくり」
「BもCも香りが全部飛んじゃってる」
私 「そうだよね。このなかだとガラスのティーポットが一番だね」
あまりの違いにちょっと意識がとび気味の妻と私。
我が家には他のティーポットもいくつかあるので翌日改めて
他のポットでも試してみることに。
その③へ続く
さて、ブログの第一弾は「ティーポットで変わる紅茶の味と香り」についてお話させていただきます。
このテーマは、私と妻が新たにカフェ併設の店舗をオープンするにあたり茶器の選定を行い、その実体験を文章化したものです。
おいしい紅茶を飲むためにはとても重要なポット選び。
皆さんどう選んでいますか?
まず最初に、私たちが考えていたオペレーションは
⓵紅茶の抽出はガラスのティーポット
(iwakiのジャンピングティーポット)を使用する
②紅茶はティーポットで提供する
⓵のiwakiのジャンピングティーポットを選んだ理由は以下の3点です。
*常日頃から使用しているため慣れている事
*予熱をしっかりと行い、ティーコジーを使えば
過不足ない抽出が行える事。
*400㏄の目盛りがあるのでとても使いやすい事
さて今回のテーマである②の提供用のポット。
私たちは最初「抽出がしっかりできていれば提供用のポットで味や香りはそんなに変わらないよね」とぼんやりと思っていました。
提供用のポット選びはサイズ(容量)、見た目の雰囲気と手入れのしやすさ、
お客様の扱いやすさを重視しようという意見で一致し、
KINTOのPEBBLE、白山陶器のS-Line、ノリタケの業務用(磁器)に狙いを定めて東京のそれぞれのショールームに行きました。
まずは白山陶器
妻「うわぁー素敵、家に欲しいのいっぱいあるね」
私「うちの食器もそろそろ買い替え時だしそろえるのもいいね」
「それはそうとティーポット見てみようよ」
店員さん「S-LINEですね。こちらになります」
妻「かわいいけど結構重たいのね」
私「そうだね。容量の割には大きめだね」
「すみません。ポットに水いれて試しても良いですか?」
ちょっと引き気味な店員さん「わ、わかりました。ご用意しますね(;'∀')」
私「ありがとうございます」
水を何度か注いでみましたが、なかなか良い水切れ。
私「因みに白山陶器さんではスタッフさんでどの茶器が美味しくお茶が淹れられるかのテストとかしているんですか?」
かなり引き気味の店員さん「う~ん、うちのスタッフではそういったテストはしていないですね」
私「そうですか。ありがとうございました。検討してまたご連絡します」
続いてKINTO中目黒ショールーム
妻「結構おしゃれな感じのが多いね」
私「そうだね。ガラスのティーポットもおしゃれだね」
「すみません、PEBBLEのティーポットを見せてください」
店員さん「どうぞこちらになります」
私「へー、この蓋、取っ手が無いの変わってるね。熱くならないんですか?」
店員さん「多少熱くなりますが、内側に空間があるのでやけどをするほどにはならないですよ」
私「そうですか。因みに水入れて水切れためせますか?」
店員さん「こちらに並んでいるのは商品ですので、お試しいただけません」
私「そうなんですね。わかりました。ありがとうございます。」
最後はノリタケ銀座ショールーム
妻「うわぁー素敵なのがいっぱい♡」
私「ね、値段見てみてね(;^ω^)、それお店では使えない値段だよ」
妻「自宅用にカップ&ソーサー欲しいよね」
私「ま、まずはお店で使うもの見ようよ。すみませーん」
店員さん「こちらへどうぞ」
私「業務用のティーポットを見たいんですけど」
店員さん「そのサイズですとこちらかこちらですね」
私「ありがとうございます」
「さすがノリタケさんのは作りがしっかりしてるね。」
妻「そうね、スキがないのよね」
私「すみません、お水、、、」
店員さん「申し訳ございません、こちらではお試しはできません」
私「そうですか。ちょっと私不勉強で教えて頂きたいんですがボーンチャイナと白磁のティーポットでお値段かなり違うんですが紅茶の味に変わりはありますか?」
店員さん「ボーンチャイナは以前は牛の骨を原料にしていましたが、今は他の素材で代用しています。白磁は石です。どちらも釉薬がまんべんなく覆っていますので素材の違いによって紅茶の味や香りが変わるという事は無いと思います」
私「そうなんですね。ありがとうございました。またご連絡させていただきます」
と、だいぶはしょりましたがそれぞれのショールームでこんなやりとりをしてきました。
長文になってしまいましたので その2に続く。